2004-04-04から1日間の記事一覧

望月のころ

ボトルを片手に土手を登る。夕べはこのあたりは喧騒にまみれていた。この季節だ、当然である。が、こんな早朝――常人には夜中か――に訪れる者など無く、耳にするのは花枝を揺らす風と己の呼吸音のみだ。煙草でなく、呼気がしろい。 桜は匂わないところがいい。…